830中国の三面記事を読む(257)嫦娥一号の月面画像(下)
嫦娥衛星副総師孫輝先:日中の月面写真の相違を語る②
2007-11-27 18:16:58 嫦娥卫星副总师孙辉先详解中日月照区别
外国メディアの関心:ロイター通信:中国科学技術列強の仲間入り
ロイター通信は昨日、北京からの報道として、中国の国家指導者が月曜日、嫦娥一号の初めての月面画像を祝うと共に、これは中国の科学技術が世界の強国と並んだことを意味すると述べたと伝えた。
AP通信:中国 各国と協力強化を望む
AP通信は報道の中で、お祭りのような慶祝式典で、中国は嫦娥一号の月探査機が送ってきた月面画像を公開した。 これは、嫦娥一号が月の
探測作業を正式にスタートしたことを意味する。 嫦娥一号の打ち上げ
の前に、日本が同様な月探査機“かぐや”を打ち上げた。 インドも来年4月に月探査機を宇宙に送る予定だ。 いわゆる“アジアの宇宙の争い”だ。 中国側担当者は、“北京は、宇宙計画を通じて、他の国と協力を強化したい”と語っている。
日本のメディア:自国の宇宙開発機構に不満を漏らす
中国人が日本の「かぐや」に関心を持つように、日本人も「嫦娥」に関心を持っている。 日本の多くのメディアの“期待度”も高い。
日本の“かぐや”計画は1999年に始まった。 中国の“嫦娥プロジェクト”がスタートしたのは2004年だ。 スタートの時間は日本より、まる5年遅れたけれど、打ち上げと電送写真は日本とほぼ“同一歩調”を取っており、これが日本のメディアの心理にアンバランスな影を落としているようだ。 “日本は1970年2月に最初の人工衛星を打ち上げた。 中国より2ヶ月早かった。 しかし37年後の今日、中国はもう自国で開発したロケットで、有人宇宙を成功させた。(日本はまだ実現していない)” 産経新聞は、多少批判じみた論調で、“これについて日本も考えるべきだ。 小惑星探査機「はやぶさ」から見ても、日本の宇宙科学能力は優れている。 でも、なぜ今に至るも進展が見られないのか? 国と宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、真剣に分析する時だ”
新華社電:2007年11月26日9時41分、北京航天飛行控制中心(北京宇宙飛行コントロールセンター)で、中国国家航天局は正式に嫦娥一号衛星から伝送された月面写真を公開した。
この“嫦娥”が見た真実の月の世界は、東経83-57度、南緯70-54度、幅約280キロ、長さ460キロの月の高地で、大小さまざまな形をしているクレーターが見られた。 写真右側60キロの帯状幅は、嫦娥一号が最初に“目にした”光景である。
“写真の出来栄えは非常によく、計画通りのものだ。 カメラが撮影して地上に伝達するまでの処理もうまくいった” 楊多和国防科学工作委員月探査プロジェクトセンター総工程師はこう語った。
皆さんが目にした、この本物の月の写真は、嫦娥一号衛星に搭載されたCCD立体カメラの走査方式で、月の周回軌道高度約200キロから撮ったもので、ピクセルの解像度は120米である。 11月20日から、CCDカメラが始動し、地上の応用システムが最初の画像データを受信し、19枚(軌道分)の画像に、技術処理を行い、最初の月面写真を完成させた。 これを基に、月の立体写真を完成させる。
これから一年かけて、嫦娥一号は休むことなく観測データを送信する。 データは処理した後、科学技術グループに手渡し研究が行われる。
(打ち上げから)33日経った。 中国の初の月探査衛星は、これまで一回目の月探査成功率50%未満とされていた中で、見事、①時間通りに打ち上げ②正確に軌道に入り③正確に制御④正確に軌道変更⑤周回軌道に乗ることに成功⑥観測作業も成功 といった“キーポイント六ヶ条”を正確に、順調にこなし世界から注目された。
37年! 最初の人工衛星打ち上げからスタートし、中国は宇宙へまた大きな一歩を踏み出し、更に深遠な宇宙に進むことになる。
郝希凡国防科学工作院月探査センター副主任によると、嫦娥一号が撮った月の立体写真は来年1月に発表されるとのこと。 なぜかというと月の自転の周期は1ヶ月、嫦娥一号が月の全身写真を撮影するのも1ヶ月かかる。 それに、その後、その写真をつなぐ処理をするので、月面の立体写真の完成は、恐らく来年1月になるだろう。
Recent Comments