771中国の三面記事を読む(220)アン・リー監督最新作【ラスト・コーション】について③ 張愛玲批判(上)
《ラスト・コーション:色、戒》は抗日烈士に対する公然たる侮辱
2007-09-17 08:50:42 主题:《色,戒》对抗日烈士的公然诬蔑
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【参考】①753中国の三面記事を読む(216)アン・リー監督最新作【ラスト・コーション】について(1)ベネチア映画祭金獅子賞受賞 07-09-13
②754中国の三面記事を読む(217)アン・リー監督最新作【ラスト・コーション】について(2)《作品の裏側を見る》 07-09-14
なぜ《ラスト・コーション:色、戒》を、こう評価するかと言えば、抗戦時代の汪精衛漢奸政権の顔を明らかにしたいからである。 《ラスト・コーション:色、戒》というこの映画は、張愛玲の同名の短編小説を基にしている。 文学作品をより理解し楽しむためには、作品が描く歴史背景と作者の経歴を知らねばならない。
まず張愛玲の人となりについて述べよう。 抗戦勃発後、彼女は当時の多くの知識青年達がしたような重慶や延安には行かなかった。 当時の統計によると、およそ都市の大学生達の50%が重慶に行き、ほかの30%が延安に向かった。 残りのわずかな学生達は敵の占領区の“順民”(他民族の支配に帰順した人)となることを選んだ。 張愛玲は“順民”となったばかりか、それも徹底していて、汪精衛政府の重要人物・胡蘭成の妻となったのだ。 胡蘭成とは一体何者か? 汪政権当時の宣伝部政務次長:中央執行委員を務め、また《中華日報》の総主筆で、汪の“宣伝部長”だった。 みなさん、よく目を開けてご覧なさい! 張愛玲の夫は、こんな唾棄すべき仕事をしていたのです! 愛情のためには、自分の祖国を捨て去れるものだろうか?
できますか? 裏切れますか? これをお読みのみなさんに、この問題に答えてもらいたい!
さて次に、張愛玲の短編小説《色、戒》の素材についてです。 これは市井に流れた噂に基づいたものです。 そしてその後、極端に歪曲さ れてしまった国民政府特工(スパイ)・鄭蘋如の漢奸・丁黙村暗殺の実際にあった歴史的事件です。 丁黙村は当時、汪精衛政府の特工部主任で、敵占領区、特に上海で特務を使って抗日愛国運動を徹底的に弾圧し、上海の地下工作を壊滅的に追い込んだのです。 国民政府特務機関は“美人計”計画で、丁黙村を暗殺することに決めた。 この仕事を担当した中心人物の女スパイこそ映画《色、戒》で不当に歪曲された人物・王佳芝で、彼女の本名は“鄭蘋如”だった。 鄭蘋如は1918年生まれ。 鄭蘋如の父親・鄭鉞は若い頃、日本に留学し、法学学士の学位を取り、日本で同盟会に参加し孫中山、黄興の革命運動を大いに支援した。 抗戦初期、鄭鉞は上海の共同租界の江蘇高等法院第二分院の首席検察官を務めていた。
鄭蘋如は小さい時から父親の影響を受け、祖国を愛していた。 鄭蘋如はとてもきれいだった。 それで上海で当時有名な《良友》という画報の表紙を飾ったこともあった。 しかも彼女は母親から流暢な日本語をマスターしていた。 鄭鉞は、中統(特務機関)関係者とも親しい仲で、中統が彼女に目をつけ、彼女を情報部員に引き入れた。 彼女は名門出身だし、容貌もずば抜けていたので、上海の社交場によく出入りし、日本人とも幅広く付き合い、多くの重要な情報を得ていた。 その中には、汪精衛が国を裏切り逃亡するとの情報があり、即座に重慶方面に伝えたが、軍統(特務機関)は出遅れて、汪精衛を逃してしまった。 彼女はまた、日本の近衛文麿首相の息子誘拐計画にも関与していた。 しかし一番話題となったのは、汪政権特務の親玉・丁黙村暗殺事件だった。
鄭蘋如が上海で勉強した中学の校長は丁黙村だった。 そこで中統は、鄭蘋如を使って“美人計”を実施することにした。 鄭蘋如の父親・鄭鉞は、“抗日の裏切り者を除くことは国家民族のため、四億の民にいいことだ。 ぜひやらねばいかん!”と彼女を励まし、娘の成功を祈ったという。
同志諸君! 彼等親子のこの精神、私達みんな胸に手を当て自問して見よう。 私達は“国の仇・家の恨み”には勇を奮って前へ進み、後へ引くことはせずとも、自分の娘を魔窟に送り、暗殺させるようなことを平気で出来るだろうか?
1939年12月21日、丁黙村は上海の西の友人の家の宴会に行こうと電話で鄭蘋如を誘った。 中統特務は即座に、途中で丁黙村を暗殺する計画を立てた。 鄭蘋如は宴会が終わった後、オーバーを買ってほしいと頼むと、丁黙村はすぐ自分の車を回し鄭蘋如を乗せると、シベリア毛皮店に直行した。 毛皮を選んでいる最中、丁黙村は店外に隠れている暗殺者に気がついた。 丁黙村は、ほうほうの体で逃げ出した。 この暗殺事件の失敗により、鄭蘋如の身分が露見してしまった。 丁黙村は、鄭蘋如がもし“七十六号特工本部”に自首しなければ一家皆殺しにすると言い放った。 鄭蘋如は、それを逆手にとり、丁黙村に25日に“美琪大戯院”に自首すると約束した。 だが実際は、彼女はピストル2丁を持ち、丁黙村を自分の手で殺そうと考えていた。 丁黙村も先刻承知、密かに手はずを整え、鄭蘋如を逮捕した。
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