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673中国は見る(380)葛紅兵事件の波紋(上)

葛紅兵は売国奴か?

时间2007-06-19 兵是不是

岛环球网 www.singtaonet.com

http://www.singtaonet.com/cul_review/200706/t20070619_560261.html

Photo_1605 現代の“売国奴”はどくらい憎まれているか? 上海大学教授葛紅兵の“状況”を見ればわかる。

この人は先日ブログに、“中国各地の第二次大戦の記念館は、みな、かっての戦争の復讐心をかきたてることを基本的目的としている。  このような「復讐心をあおる記念館」教育は、参観者の心に、ただ憎悪を産みつけるだけだ”と書き、また、“もし、民族が永遠に復讐心を抱き続けるとしたら、それはとても恐ろしいことで、全世界から嫌われます”と述べた。

2_056 この観点はまだ激しくないとしても、次の言葉は、中国人には受け入れられないものだ。 つい最近、日本に超党派議員連盟が成立し、中国各地にある「抗日戦争記念館」の反日写真撤去を求めるということについて、葛紅兵は、“私は、彼等の行動を理解します。 中日両国の将来に対する友好から出たものと理解します” と答えた。

2_029 葛紅兵のこの言葉は耳障りであったばかりでなく、気をもんでしまった。 もしも彼が民族主義意識の強い民衆に向かって、自分の考えを述べたのだとしたら、彼を迎えるのは拍手や花束ではなく、きっと腐った卵だろう。 残念なことにネットの友は、腐った卵は投げられない。 ただネット上で葛紅兵を売国奴と罵るだけで、その中には言葉が猛烈で、まるでその肉を食らい、その血をすすらんばかりの凄まじさだった。

2_033 葛紅兵が売国奴だという説は、前から流れていた。 これは多分、彼の一貫した先進的な意見が影響していると思う。 たとえば、《葛紅兵の海外日記》で、日本のアジアでの実際の影響力について書いている中で、簡単に日貨ボイコットと、ただひたすら仇敵視することでは、中国の将来にとって益ではないといって、中国人にもっと大人としての態度で、かっての侵略者に対応すべきだと提案していた。

葛紅兵は、日中問題を論じる時、しばしば読者に対し、“理性的評価”を求めた。 だが残念ながら、彼は、中国人の日本に対する民族主義意識を過小評価していた。 ネット上で大波のような罵声が上がっていることが確かな証拠である。

中国歴史上、従来からずっと沢山の売国奴がいた。 ある人が、それをイデオロギー型、文化型、経済型、それと比較型などに分類している。 それでは、葛紅兵はどの型になるだろう? 恐らくどの型にも当てはまらないというのが適当だろう。 ここでまず、どんな人間が売国奴か? 概念(大まかな意味)をはっきりさせよう。 何を基準にするのか? 行動か? 言葉か? それとも動機か? はっきりしていることは、葛紅兵の悪いところは、“大口”(大風呂敷)にある。 また話した時期がよくなかった。 なぜ、“時期がよくなかった”かというのか? 今の中国人は、日本に対して怒っている時である。 歴史問題――第二次大戦の謝罪、釣魚島(尖閣諸島)の主権問題、教科書及び靖国神社等、いずれも日中関係の敏感な問題だということを、当然知っていなければならない。 日本は一衣帯水の近い国であるけれど、近年、誰が東アジア、あるいはアジアの盟主となるかを巡って、両国の民族主義者の関心の的になっていることが、余計お互いの矛盾を激化させた。

日中は、1970年代に“友好”的な時期があった。 しかし、1982年の“教科書事件”、1985年の“中曽根首相靖国神社参拝事件”、またしばしば“閣僚の失言事件”などが起こり、我国国民の日中の歴史問題に対する考えを呼び覚ました。 また日本の右翼勢力の動きにも、関心を持つようになった。 90年代から今に至るまで、歴史問題が何度も繰り返され、中国人の日本に対する感情は急降下していっただけでなく、反感から抵抗(素直に受け入れられない、また張り合う気持)に発展していった。 近年、日貨ボイコットの呼び声がしきりに聞かれるようになり賛同の声も多くなってきた。

滑稽なのは、日貨ボイコットを大声で呼びかけている人が、日本製電気製品愛好者だったり、何かというと愛国スローガンを叫んでる人が、根っからの日本文化崇拝者だったりすることだ。 “泥棒が「泥棒だ」”という現象は、本当に珍しいことだろうか? このようなことから見ると、葛紅兵が言ってることは、売国とは言えないかも知れないが、少なくとも彼は、中国人の日本に対するある種、現実的状況を代弁したとも言える。 しかし、彼は日本人をあまりにも“友好”的に思いすぎている。 日本の島国根性意識は、日本をアジアの盟主に押し上げようとする戦略実現に向かっており、どこまでも中国を邪魔者扱いし取り除く方向に動くだろうことを心得て置かねばならない。

歴史的観点から見て、日本は“強者を崇める”民族である。 日本より強い者には従う。 唐朝隆盛の頃、日本人は中国を神の如く敬いひれ伏し、唐文化を学び、それが今にも伝わっている。 (この点については、中国人はちょっと恥ずかしい気がする)。 唐時代の人は世界に広く胸襟を開き、理性的に、誠意を持って、日本の“学生”達に対応していた。 

しかし歴史的遺恨は中国人に、日本に対して理性的態度を取りにくくしている。 ただ一歩譲っていうならば、恨みを忘れることができなくても、中国国民の奥底にある民族主義を扇動して騒ぎを起こすようなことはしてはならない。 いずれにしろ“暴力で暴力を制す”は、決して本当の愛国的行為ではない。

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