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663中国は見る(371)馬立誠:歴史問題を中日関係の中心問題とすべきでない(4)

马立诚:历史问题不应成为中日关系的核心问题http://bbspage.bokee.com/gdft/mlc2007/01.htm
访谈时间2007525日 访谈地点:北京人民日

日本が政治大国になりたいという要求を理解すべきだ

【馬立誠は、日本政府はもう侵略を認め反省をしていると考えている。今の日本は、安定した民主国家であり、その権力の制約は明白だ。 我々は、日本が政治大国になりたいという要求に対して、一定程度の理解を示すべきだと考える。 もし偏狭民族主義者が増えて指導するようになったら、武力紛争や戦争を引き起こすことになる。 そんなことは我々誰もが見たくないことだ】

ブログ中国:最近、鄧小平と胡耀邦の対日観について書かれた文章を拝見しました。 なんでこのような文章を書こうと思われたのですか?

馬立誠:今の憤青達の中には、偏狭な民族主義意識が強いのが多い。 しかし、この愛国意識は、実際は国を害し、中国が理性的でないというイメージを広めているだけだ。 林語堂は“機械と精神”などの文章の中で、こうした意味のことを書いている。 彼は、“愛国はそれぞれの思いがあるだろう。 しかし、大事なことは頭をハッキリさせることだ”。 

もし、愛国を「感情だけで道理をわきまえず、是非損得も理解せず、自分の国と他国の文明について、はっきりした認識も持たなかったとしたら」、かえって「愛国は保守的に、改革は排外的になる」。 そうなったら中国の福音ではなくなり、中国に災難をもたらすことになる。

じゃあ、どうする? ただ単に責めることは得策ではない。 そこでこのような文章を思いついたのです。 鄧小平は、中国の改革開放の立案者です。 彼は、中日の「世世代代」の友好を一大政治方針とした。 胡耀邦は、中国の現代化を指導したすぐれた指導者です。 彼が発表した、中日両国が“協力すれば両国に利益をもたらす。 仲たがいすれば共に傷つく”(两利、斗)という言葉は、証明済みの真理です。 この二人の指導者は、中国国民の心の中で高い人気があります。

鄧小平と胡耀邦の対日観をちょっと紹介しました。 若い人に違いがどこなのか見てもらい、考えてもらうことはいいことだと思います。

ブログ中国:温家宝総理が今年4月訪日しました。 外国から“氷を解かす旅”だと言われました。 現在、中日両国国民の意識は、あなたが“対日新思考”を書かれた頃と比べて、楽観的な変化をお感じになりましたか?

馬立誠:感じました。 温総理の日本訪問のニュースが発表された後、氷は解け始めました。 3月下旬から4月初めは桜が咲く頃です。 北京・玉淵潭公園にも沢山の桜があり、その頃、毎日桜見物の人が沢山訪れました。 公園の中では、中国の若い女性達が日本の着物の貸衣装を借り、日本の傘をさして桜の木の下で記念写真を撮ったり、また若い男性は鯉のぼりなど日本のお土産を買っていた。 こうした“桜見物ブーム”は、温総理訪日の成功の前哨戦ともいえるものです。 これを2年前の状況と比べてご覧なさい。 武漢の一部の憤青達は、その地にある桜の木を切り倒そうとしました。 変化が大きいと言えませんか?  この変化は中日両国関係が、また暖かさを取り戻したことを映しだしたものです。 毎日2-3万人が玉淵潭公園に桜を見に行ったのは、決して政府が動員したものではありません。 これは、国民が中日友好を心から望み、戦争はイヤだという本能的なもの、危険な道はゴメンだという思いを表したものです。

温総理が、日本の国会で演説をしました。 その中の二点が、日本を感動させ、評価させました。 一つ目は、中日国交正常化以来、日本政府と指導者は、何度も歴史問題で、侵略を認め、深く反省する態度をはっきりと表明した。 このことについて中国政府と人民は、積極的評価をする。 二つ目は、中国の改革開放と現代化建設において、日本政府と国民から支持と援助を得ました。 このことについては、中国人民は永遠に忘れることが出来ません。 

この二点の内容について、私なりに若干説明したい。

第一に、日本政府と指導者が、侵略を認めたことについて。 中日の間には、三つの政治文書(「日中共同声明」「日中平和友好条約」「日中共同宣言」)があります。 そのうち、1998年11月の“中日共同宣言”の中で、日本側は、過去の中国侵略により、中国人民に多大の災難と損害をもたらしたことを痛感し、深く反省の意を表明すると述べている。 このほか、中日国交正常化以来、日本政府と指導者は、20数回にわたり反省と謝罪を表明している。 過去、我々はこの点についてあまり取り上げることがなかった。 だから憤青の中には、日本が侵略を認めていないと思っているのだ。

第二に、日本の中国現代化建設の援助について。 日本は、1979年
初めから現在まで、中国に大量の低利の貸付を行ってくれた。 この中には中国の160あまりの重要なプロジェクトが含まれている。 改革開放の初期、中国の資金は欠乏していた。 日本の長期の低金利貸付は中国にとっては、“雪中送炭”ともいうべきものだった。 円借款の平均利率は、1%-2%で、30年から50年償還というものだった。 世界銀行の貸付利率が4%、3年返済である。 中国国内の政策性銀行の貸付利率は4%、10年返済である。 この点からも、日本の反省と謝罪の誠意の表れが見て取れる。 これについては、これまで我国ではあまり言及することがなかった。 今回、温総理がこの二点を認めたことは、日本人に中国の「実事求是」(事実を正視して問題を処理する)の誠意を示すこととなった。 日本の国会議員達は立ち上がり温総理に拍手を送った。 氷を解かす旅が成功したことを物語るものだ。

中日関係の問題は、すべて解決したとは言えないけれど、固い氷は破られ、道路は開通し、困難を克服して、またしっかりとした軌道に戻ったということだ。 アメリカのハーバード大学の学者は、温総理の訪日成功に高い評価を与えて、“今回の訪問の重要性は、1978年の鄧小平訪日成功に匹敵するものだ”と述べている。

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