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374 中国の三面記事を読む(82) “三光”という言葉を知っていますか?《下》 “三光”商標登録事件その後

商標局 日本企業の三光商標登録を取り消す 専門家は商標法に合致と述べる

2006-08-30 17:51商标局撤消日企三光商标注册专家称符合商标法

来源:法制日报

【参考】354 中国の三面記事を読む(73)“三光”という言葉を知っていますか?《上》2006-08-14

日本の企業が200412日登録申請を行った“三光”の商標は、2006828日登録が許可される筈だった。

この件が810日、ニュースとしてメディアから報道されるや、たちまち騒然たる議論を巻き起こし、日本企業の同商標を申請する意図を非難する声が日増しに高まり、商標局が“三光”商標を審査し通過させたことに疑問を持つ意見もますます激しさを増した。

818日、商標局は局側のウエブサイト“中国商標ネット”上で、法律に基づき第3871867号“三光”商標を取り消すと公表した。 これがまた、一般の人々やメディアから、商標局はなんで最初にこの商標を受理したのかという疑問を誘発してしまった。 最初の審査を通って公告を出したのに、なんでまた取消すんだ等という一連の論争になってしまった。

日本の福見産業株式会社が登録申請した“三光”商標事件は、810日のメディア報道以降、全国を巻き込み議論百出の騒ぎになった。 一般の人々やメディアの果てしない論争になった問題について、記者は、今日電話で、中国の“知的所有権”研究の専門家、北京紅徽国際知的所有権事務所、広東省紅徽商標事務所の寥俊銘社長に話を聞いた。

寥社長は、“本事件はまず我国国民の強い民族感情が反映されています。

しかし同時に、一般の多くの人々それに記者さん達も含めて、商標の法律について一方的な理解をしているということも反映しています。 また私達の商標の法律と審査基準を早急に整備しなければいけない問題も含まれていることを反省しなければいけません

メディアが“三光報道をしてから、全国のニュース媒体、ネットに広く伝わり、転載された。 また同時に、“三光商標が国家商標局での最初の審査を通り公告され、2006828日を以って登録が承認される寸前、浙江省の導司弁護士事務所の二人の弁護士から異議申立書が提出された。 異議理由書の中には、“三光政策は日本の軍隊が中国侵略戦争中行った非道な犯罪の歴史の証拠であり、中国国民が忘れられないものとし、日本の一企業はこうした歴史を当然理解し承知しているものとしている。 中国での“三光商標登録申請は、中国国民の感情を間違いなく傷つけるものだ。

815日、山東の白兔商標代理公司は、泉城広場で日本企業の“三光商標登録反対署名活動を行った。 午後のわずかな時間の間に、一万にも上る市民の署名が集まった。 この署名は異議の証拠として商標局に提出された。

一般の人々の疑問の一:商標局は当初なぜこの商標を受理してしまったのか?

寥俊銘氏はこう述べた。“これは一般社会の人達の商標法に対する一方的な理解と誤解が生んだものです。 「商標法第四条の規定には、『いかなる人またその他の組織が商標専用権を取得したい時は、商標局に登録申請をすることが出来る』」とあります。 また、「第八条の規定には『自然人、法人或いは組織の商品が他の商品と区別でき、肉眼で判別できる表示(これには文字、図形、字母、数字、三次元表示及び色の組み合わせ、また上記要素の組み合わせを含む)で商標の登録を申請することが出来る』」となっています。

商標法は条例第十八条の規定により、規定通り申請書に記入され、申請手続きに不備がなければ、商標局は受理し書面で申請人に通知することになっています。 ですから、商標局が“三光商標の申請を受理したことは、法律の規定に従ったもので、非難すべきところはありません”

一般の人々の疑問の二:最初の審査を終えて公告したのに、またなんで、“三光商標の取消しをしたのか?

寥俊銘氏はまたこう述べた。“これは皆さんが商標登録申請の審査手続と商標法の関連救済条項をご存知ないからです。 専門的角度から申し上げますと、いかなる商標の登録申請も商標局の形式審査で受理された後、次は法律的手順によって実質審査が行われます。 実質審査では審査員による審査と所長による審査という(二重チェック)制度を採っています。 所長審査の後は、二つの方法が採られます。 一つは審査員に差し戻し再審査する。 もう一つは審査員の審査を承認し、最初の審査を通し公告する。 審査員に再審査させた案件については、最終的に審査の上、申請を不許可する場合と審査を通し公告する二つの可能性があります。 

商標の実質審査の結果については、審査員達の専門知識や総合的判断、審査基準に対する理解度が関係する。 従って、商標局が問題のある商標について審査を通し公告してしまうことは避けられません。 ですから、商標局に完全を要求することには限界があり、無理強いであり、現実的ではないと思います

商標局のウエブサイト“中国商標ネット”上で、第3871867号の“三光”商標を法律により取消したことを発表したことについて、寥氏はこう述べた。

“これは審査を通過した公告取消しと商標の申請人に対して「商標登録申請の不許可通知書」を発送するということを言ってるのでしょう。 あの商標の申請人は、まだ法により商標審査委員会に「不許可の再審」を請求するか、司法に「再審請求」することが出来ます。 「商標局の商標法第10条第(六)項の『民族蔑視を含んでいるもの』と第(八)項の『社会主義の道徳規範もしくはその他悪い影響をもたらすもの』といった規定に基づき“三光”商標の最初の審査公告を取消した。 これは極めて妥当な判断だ と寥俊銘氏は強調した。

【関連資料】

“三光”という言葉は、中国の啓蒙識字の経典《三字経》の中に、“三才者、天地人。 三光者、日月星(三才は天と地と人。 三光は日と月と星)《注:三才は世界の三つの重要な働き》とあり、“三光”は決して悪い言葉ではない。

しかし、はっきりしていることは、もしあの民族の大災難がなかったら“三光”という言葉は“焼光、殺光、光”(焼きつくす、殺しつくす、奪いつくす)といった卑劣な行為と結びつけることはなかったろう。

日本企業のこの商標登録を申請した本当の意図がどうであれ、日本の会社として中国で“三光”という商標申請をし、特にこの商標を“薬用、薬物飲料、医用栄養剤、医薬製剤”などの薬品に使用することは、中国人にとっては大罪を犯した“七三一細菌部隊”を、どうしても連想させてしまう。 だから中国人として、正義のための怒りで胸が一杯になることも仕方のないことだ。

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