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338 中国は見る(168)  山雨来たらんと欲して 風 楼に満つ(嵐の前触れ)

2006-07-20 03:17:40 主题:山雨欲来风满楼

本文网址:http://bbs6.news.163.com/zhongri/627766.html

一時期、小泉首相の8.15参拝について三つの可能性が論じられた。 第一は、参拝しない。 参拝問題が総裁選挙の焦点となるのを避けるため。 第二は、2005年の“カラスの行水”のように簡単に参拝する。 約束の実行が目的だ。 第三は、“乾坤一擲”、最後の勝負に出る。 

今現在考えられることは、第一、第二の可能性は低いと思われる。 小泉首相は覚悟を決めて8.15の“見せ場”に臨む決心をしているものと思われる。 いわゆる“見せ場”とは、軍装して戦場に赴くように、大勢の議員を従え、数十万の参拝支持者の応援もあるのではないか。

その目的は、対外的には中国を挑発するもので、対内的には民族意識を煽り、参拝問題の性質を歪曲して、“中国に屈服するな”と呼びかけ、靖国神社参拝を“中国に屈服するな”運動にして、日本国内の参拝反対派や批判派を“中国に屈服”しているという立場に置き、参拝反対派は親中派だという雰囲気を作ろうとすることだ。

現在、小泉首相は中国を怒らせているばかりか、国内の参拝反対の人々も怒らせている。

彼が“大舞台の見せ場”で見せるのは、“中国に屈服するな”のスローガンを振りかざして、日本国内の歴史と憲法の角度から参拝に反対する人達に圧力を加え、彼らから首相参拝の支持をムリヤリ取り付け引っ張りこもうとすることだ。 これは小泉首相が郵政民営化問題の時の政治手法のやり方の再演である。 もちろん、小泉首相の一番の目的は彼の“退陣後の野心”実現にある。 つまり“キング・メーカー”の野心だ。 参拝問題で明確な態度を表明していない総裁・首相の椅子を狙っている候補者達に参拝支持を迫り“小泉路線”に乗せることだ。

小泉首相に“大舞台”に立たせる決断をさせた三つの理由がある。 その一つは、今、日本経済はすこぶる好調で、小泉首相への支持率も高い。 日本は、経済情勢が指導者の支持率に一番重要なカギとなる。 現在の日本の経済情勢がいいのは、小泉首相の功績というより、小泉首相の運の良さといった方がいい。 日本経済復活の“第一の刺激”となったのは中国特需だ。 それにアメリカ経済もいい。 誰の功績というなら、これは日本の民間企業の功績が大きい。 規制緩和と企業活動活性化は、小泉首相の時から始まったわけではなく、何代も前の首相の時から始まっていた。 しかし経済情勢の好転現象は小泉首相在任中起こったもので、それを小泉首相が自画自賛しそれで一般の人々も小泉政権は支持できるとなってしまったのだ。 ただ指摘すべきは、小泉首相の改革を一概に否定はできないが、小泉首相は決して“小泉改革”の立案者ではなく、“小泉改革”なる中味は、すでに前からあった問題だった。 それに小泉改革は、“アメリカ式改革”にほかならない。 アメリカの“年次改革要望書”を基にこしらえた改革で、立案者はワシントンだ。

もちろんアメリカの改革思想がみな誤りで、日本の利益に合わないということではない。 しかし、少なくともアメリカの日本に対する改革要求は、アメリカの利益に基づくものであって、日本の利益を考えているわけではない。 だから小泉改革の中には、アメリカの利益になるものがあるが、決して日本の利益にならないものもある。 しかしこれを一般の人々が見て理解するのは至難の技だ。 

二番目の理由は、9.11選挙大勝の恩恵がまだ残っていること。 もし9,11が国内反対派に対する“大舞台”なら、今度は外交問題の“大舞台”だ。 内外ともに功なり名を遂げれば、歴史に名が残る。

三番目は、最近の訪米が小泉首相を有頂天にさせてしまった。 ブッシュ大統領が小泉首相を歓待し持ち上げた。 小泉首相は大いに喜んだ。 小泉首相がアメリカのために如何に尽くしたかみんな知ってることだ。

アメリカ世論の一部には、日本の政治家の中に東京裁判に対する態度に不満を持つものもおり、小泉首相の参拝にも批判する人がいる。 しかしブッシュ大統領は現実主義者であり、歴史の善悪、道義をアメリカ国家の利益より大事だとは見ていない。 ましてや小泉首相が参拝することにより日中関係が壊れることは、基本的にはアメリカの利益に繋がると思っている。 アメリカの学者が言ってるように、日中間の緊張関係はアメリカ・アジア戦略の“政治の基本”である。 小泉首相・ブッシュ大統領の組み合わせは、“超親米主義”と“アメリカ国家利己主義”のペアだ。 どの国も自国の国家利益を追求するが、ブッシュ大統領のような道義を顧みず、他国の利益を顧みず、執拗にアメリカの国益を追求する戦略は、アメリカ大統領の中でも屈指の大統領だ。 ブッシュ大統領は、アメリカは世界の中のアメリカであり、全人類の利益の中にアメリカの利益ががあることを忘れている。 彼は他国に“責任ある大国”を求める時、自分の国際責任は忘れているようだ。

小泉首相がブッシュ大統領のお友達になれたことは、彼の運の良さかもしれない。 中国はもう小泉首相を相手にしない。 中国の最近接待した日本の政界人を見てもわかるように、中国はもう小泉首相を相手にしない。 昔の佐藤栄作と同じだ。

“小泉首相を相手にせず”は、我々の小泉8.15対決の基本方針だ。

靖国神社問題は、もう日中関係の範囲を超越してしまった。 日本の指導者の参拝は中国人民の感情を傷つけ、世界の反ファシスト戦争の裁判を否定することを意味している。 この問題で、攻撃の矢面に立つのは東京裁判の主導的役割を果たしたアメリカだ。 歴史問題はアメリカに対するものだ。 日本の歴代保守政治家は、基本的には中国の侵略、韓国の殖民統治を認めていた。 しかし太平洋戦争問題については、承認しようとしなかった。 だからこそ主たる歴史問題は、対米問題だ。

中国は小泉首相を相手にしない。 それは小泉首相が、戦略的頭脳を持たない政治家であり、もう少しはっきり言えば、本人には思想がなく、レベルも極めて低い、ただの劣悪政治家に過ぎない。 日本国内の一部の人は小泉首相を買いかぶり、“吉田路線”から“小泉路線”に変わったなどという人がいるが、こんな結論を出すのは早すぎるし、小泉首相をこんなに持ち上げるには値しない。 保守政治家の中で、戦略的には小泉首相は中曽根にも及ばないし、政治面でも田中角栄に及ばない。 思想的には石橋湛山に遠く及ばない。 また、“普通国家”の構造改革を進めるということなら、この最初の版権は小沢一郎にあり、戦略的頭脳面でも小泉首相は小沢にグッと差をつけられている。

中国は“対牛弾琴”(道理をわきまえない人に道理を説く)をしている暇はないし、また小泉首相と意地の張り合いなどして、自分を小泉のレベルに落とすことはできない。 日中関係をこんな低レベルの人で変えることではいけない。 

中国社会科学院日本研究員馮昭奎

 

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