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292 中国は見る(150)  防衛庁から防衛省へ

日本は何を目指す?

2006-06-09 17:08:55 从防卫厅到防卫省:日本意欲何为   来源:新华网网友评论

9日午前の閣議で、日本政府は「防衛庁」を「防衛省」に格上げする法案を閣議決定し国会に提出した。 日本政府がこの法案を提出する目的は防衛庁の地位を昇格することで、防衛庁が法案提出や予算申請などで、より大きな権限と独立性を持つ狙いがある。

防衛庁と防衛省、表面的に見ると一字の差に過ぎないが、実質的な中身は大違いである。 この法案により、「防衛庁設置法」が「防衛省設置法」と改められ、防衛庁は内閣府から独立し、他の「省」と同列となり、「防衛庁長官」は「防衛大臣」に格上げされる。

首相が握っている自衛隊の最高指揮監督権と「防衛出動命令」を発令する権限はそのままだが、アメリカ軍への必要物資の提供権限などは防衛大臣に移行される。 防衛大臣は他の大臣同様、閣議開催の要求や法律制定の権限を有する。 現行の「防衛庁設置法」では、防衛庁は内閣府に属している。 防衛長官は内閣のメンバーではあるが、防衛庁は行政上の組織では、1ランク下の局レベルにあった。 そのため防衛庁は、1954年成立以来、常に「省」への昇格を目指してきた。 防衛庁から「防衛省」に昇格すれば、外務省などの中央各省と同等の地位と権限を持つことになり、防衛大臣として財務省へ直接防衛予算等の要求が出来る。 自衛隊法の規定では、自衛隊の「本来任務」治安出動、海上警備と災害派遣等だ。

しかし今関心を集めているのは、日本政府が9日提出した法案が、自衛隊の国連の平和維持活動や国際緊急援助活動、そして「周辺事態法」によるアメリカ軍への後方支援などを「本来任務」とするかどうかだ。 

はっきりしてきたことは、日本はこれにより自衛隊の国外への出動に当って、制約を取っ払い、一歩また自衛隊の「縄を緩めた」ことだ。 

自衛隊の「本来任務」に変化が生ずれば、編制や装備にも変化を及ぼすばかりか自衛隊自体にも徹底した変化が訪れよう。

1991年の湾岸戦争から、日本政府はいろいろ対策を講じながら、自衛隊を着々と海外へ出動させてきた。 しかし自衛隊の海外派遣は、その都度、国会の承認を求めて関連法案を制定してきた。 そのため日本政府は、国連決議があれば特別立法を必要とせずに自衛隊を海外へ派遣できる「恒久法」法案の制定を考えている。 日本が戦略的に必要であれば自由に自衛隊を海外へ派遣できるのだ。 日本の国会で海外派兵の「恒久法」法案が承認されたなら、自衛隊が海外に行くのに何の制約もなくなる。 

ここ数年、一部日本の政治家が自衛隊を「自衛軍」とせよとか、憲法9条を改正しろとか主張したり、また一部政府高官は、日本が戦後ずっと守ってきた「専守防衛」の安全戦略を、敵に対しては「先んずれば人を制す」の戦法で行くべきと主張しだしている。

日本の憲法9条の規定には、日本は国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。 この目的を達成するため陸海空軍その他の戦力は保持しない。

しかし日本の政治家は、自衛隊の「集団的自衛権」としての海外での武力行使の容認を主張し始めている。

日本政府が防衛庁を防衛省に格上げする法案を提出したことは、決して単独の動きではないとの指摘もある。 表面的には、この動きは防衛庁の地位と権限の引き上げだけに見えるが、実際の目的は、日本が先の第二次大戦で敗戦したことにより受けた制約の解消にある。 自衛隊の行動を束縛している「緊呪」(三蔵法師が孫悟空に言うことを聞かせるために唱える呪文。人を服従させるための有効な手段のたとえ)から抜け出し、自衛隊を今後「正々堂々」と海外へ出動できるようにし、更に米軍と軍事一体化を図り、国際的にも「軍事大国」の役割を果たそうということだ。 自衛隊の「本来の任務」を変更する時は、その性格はガラリと変わり、もう「自衛隊」ではなくなる。

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