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227 中国の三面記事を読む(15) 京都・奈良を空襲から守った中国人・梁思成 ⑦ 梁思成の夫人:林洙

梁思成と林洙の結婚

2005-04-14 16:48  名人婚恋∶他给了我快乐---林洙与的婚姻

http://www.sina.com.cn

夕方、清華大学の西南の住宅地。 白髪の老婦人が庭で黙々と乾いた服をしまっていた。 夕日がまがきとつたのあたりを照らしている。 口数のすくない息子が、孫娘を小学校へ迎いに行き戻ってきた。 しばらくすると、娘も学校の図書館の仕事を終えて帰ってきた。 台所から夕飯のいい匂いがただよってきた。 このありふれた老婦人こそ、有名な建築家梁思成の未亡人・林洙(1928年、福建省福州市生まれ)である。 

1962年、林洙は彼女より27歳も年上の梁思成と結婚した。 年齢のこと、学識や生活体験の大きな隔たりなどでさんざん悪口をいわれた。

資料館職員という職業、前夫との離婚なども人々が非難する理由の一つだった。 また当然ながら林洙は、建築界の第一夫人になりたいんだと噂する人たちもいた。

外部の人の議論以上に、身内からも反対が起こった。 長女の梁再は、特にこの結婚に大反対。 叔《伯》父さん、叔《伯》母さん達を説得し、みんなの連名で手紙を書かせて梁思成の再婚に反対した。 林洙は、当時いつも、道を歩いていると人が後ろで何やかやといっているようで、心休まる日がなかったという。 梁思成が子供たちと疎遠になり、兄弟姉妹達とも付き合わなくなったことを、彼女は自分が原因だと思い、ずっと気にしていた。 ところが梁思成の方は、平然としていて、彼女を励まし慰め、全ての非難を一身に受けていた。

“文革”の災難が来た時、彼女は“反動学問の権威”を懸命に守った。 梁思成に付き添ってその苦しい年月を歩み、彼に精神的な慰めを与えた。

1966年から1969年まで一月分の給料62元(約900円)で、一家5人の面倒を見ていた。 梁思成と二人の子供それと林徽因の母親何雪媛だった。 彼女はこのお母さんの面倒はよく見なければと思っていた。 梁思成が亡くなる前に彼女にたのんだことでもあるのだ。 林洙は、この母親を90歳余りで亡くなるまで面倒を見た。

1973年から、彼女は全力で梁思成の遺稿を整理し、“梁思成文集”“梁思成建築画集”“梁思成全集”等の編集にも加わった。 

時移り状況もすっかり変わってしまった。 その人も今はいない。 彼女にこの長い年月得たものはなんですか? と訊いてみた。

林洙は泰然として答えた。 “彼は私に楽しみをくれました”

この女性の楽しみの裏には、自分の身分の低さ、誠実さ、我慢強さがあった。  梁思成の生前の学問の成功、また林徽因の死後の名声の前では、この学歴もなく地位もない女性の後半生は、明るい光に隠れた物言わぬ花だった。 彼女は、これは当然ですと思っている。 あれはほかの人の光であって、彼女の身には射しっこない。 苦楽を共にした夫でも、このか弱い女性を助けることができなかったのか? 梁思成がどうしてそういうことがわからない人であろうか? 引王志の“城記”という本の中に、梁が臨終の時、彼の友達で都市計画専門家の陳占祥を呼んだ。 彼と梁思成は解放初期に北京の古い姿を残すために奔走した。 梁思成は陳の手をとり、しみじみと言ったという。 “ここ何年も林洙には面倒をかけた”

梁思成は1972年、世を去った。 林洙はその時、44歳だった。

30数年が過ぎた。 彼女は再婚の気持ちはまるでなかった。 “子供と一緒なら、それでいいんです” 彼女は父親の教えに従い良妻賢母となった。 彼女の一生は学問がなくただ親切だけだった。 非難や悪口にも、恨み言一つ言わなかった。 “これは自分が選んだことです。

私は気が弱くはありません。 ただ我慢強いだけです“

と自分をこう評した。

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