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238 中国は見る (122)  日本の実態報告――私の体験 《下》

日本の実態報告――私の体験 《下》

5.外国人に対して

私の家族は、日本で差別を受けていないかと心配しています。 でも、私個人の感覚では、少なくとも制度上の差別はほとんど感じません。 外国人に対しては家のローンで制限があるほかは、別に見当たりません。

日本人が中国人を見下すことがあるかもしれませんが、政府として、外国人に対して、制度的には何の差別もないようです。

日本で外国人として生活する場合、“外国人登録証”が必要となります。 身分証のようなものです。 もし引っ越す時には、役所に行って住所を変更しなければなりません。 登録したところで、税金を納めたり、またそこで福利厚生施設の利用も可能となります。 こうした登録手続きの費用は無料ですが、登録内容の証明書を発行してもらう時には、役所へ行って証明書の発行を受けなければなりません。 300円ほどお金が掛かります。 その他、銀行で口座を開いたり、携帯を購入する場合、外国人に対する差別的規定はありません。 また保証金といったものもありません。 私は中国国内に戻って、これらについては深く考えさせられます。

6.大事件について

日本へ来た当時、いくつかの大事件にぶつかりました。 簡単に紹介しましょう。

一つは、去年の4月に起こった電車脱線事件。 脱線は朝の出勤時間に発生し、電車がカーブを曲がりきれず、マンション駐車場に突っ込んだ。

107人が死亡、数百人が負傷した。 事故の原因は、自分のミスにより電車を遅らせてしまった若い運転士が、その遅れを取り戻そうとしたことによって起こった。 高速でカーブを曲がろうとしたため脱線し、運転士はその事故で亡くなった。

私が一番感じたことは、日本のメディアが即刻事件を報道したことと、その後一ヶ月近く全総力を挙げて、事件の原因ならびに救援状況とその進展、処理状況などを克明に調べ報道したことだ。 しかも、JR鉄道会社の数々の内部問題を暴き出した。 たとえば、JRの一部の人達が、事故当日、すでに事故発生を知りながら、ボーリングをしてたり、酒を飲んでいたことなど。 JRはこのことでお詫びを述べ関係者の処分を行った。  また日本のメディアは、視聴者に死亡した人の名前とその冷酷な数字を知らせたり、多数の死者の追跡報道を行ったり、遺族に事故以降密着取材したりした。 これら報道は人々に衝撃を与えた。 

事故後の対応は極めて丁重に行われた。 JRの総裁を含めトップは、それぞれの遺族の家を訪問しお詫び行脚をした。 テレビにはこの不運な総裁が遺族に頭を下げるシーンが放送された。 自宅を訪問し、お悔やみを言うことは、日本の一番丁寧なお詫びの仕方である。 以前、アメリカの原子力潜水艦が日本の練習船にぶつかり沈没させたことがあった。 日本側はアメリカ人に日本の習慣(各遺族の家へお詫びに行くこと)を求めた。 アメリカ側がこれに応じたかは知らないが。

もう一つは、中国国内の反日デモである。 中国での反日デモが猛烈に行われたとき、日本のメディアもいろいろ報道していた。 でも過激な発言は見られなかった。 大体において客観的報道と解説だったと思う。 

これは私の日本語が十分でなく、聞き取れなかったことがあるかもしれないので無責任なことは言えない。 しかし私の見たところ日本の反応は、中国人ほど強烈ではないように思う。 テレビで見ただけだが、中国大使館に火炎瓶を投げ込んだり、中国領事館の表札に赤ペンキをかけたり、中国大使館に銃弾やカミソリの刃を送りつけたりがあったようだ。 横浜では中国銀行を襲ってガラスを何枚か割ったようだ。 

唯一、私の身辺で起こったことといえば、友人が朝出勤する時、住んでる部屋の管理人から中国のことを悪く言われたことくらいだ。 私の感じでは、日本人はあまり政治に関心を持っていない。 特に若い人。 日本の右寄りはほとんど老人である。 政治に無関心といったが、日本の選挙の投票率の低さからも察することができよう。 聞くところでは最低は30%にもいかないという。

最後に総括的にいうなら、日本の社会は多元化しており、そんなにざわついた感じでもない。 安定した生活を送っている。 よく言われる調和社会とはこういうものではないだろうか? 日本には学ぶべきところが沢山ある。 もしあなたが日本を敵と考えているなら、敵の悪口いうより敵を理解する方がよっぽど大事だと思いますが、違いますか?

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